プロジェクト概要
2025年5月から7月にかけて、茨木西ロータリークラブは茨木高校様、茨木市社会福祉協議会様、NPO法人グッドライフ様(以下、敬称略)と連携し、使用済み体育館シューズの寄付プロジェクトを実施いたしました。本プロジェクトでは、茨木高校の生徒たちが主体となって約160足の体育館シューズを洗浄し、海外で靴を必要としている人々への支援として寄付いたしました。
プロジェクト発端~ロータリークラブへの相談
2025年5月26日、茨木市社会福祉協議会より、茨木高校からの体育館シューズ寄付に関するご相談をいただきました。茨木高校では毎年卒業時に大量の使用済み体育館シューズが発生し、これまでは産業廃棄物として処分されていました。しかし、「このまま捨てるのはもったいない」という先生方の発案により、これらの体育館シューズを有効活用できる寄付先を模索することになったのです。
茨木市社会福祉協議会が当クラブの公式サイトのコラム欄を参照し、私たちの活動に注目してくださったことがきっかけでした。
寄付先の調査と橋渡し活動
ご相談を受けた当クラブでは、適切な寄付先を見つけるため、NPO法人グッドライフが運営する「セカンドライフ」に問い合わせを行いました。まず体育館シューズの状態を把握するため、茨木高校から提供された写真をセカンドライフに送付し、受け入れ可能かどうかの確認を取りました。
セカンドライフからは「海外では靴が不足しており、お受け取り可能です」との迅速な回答をいただき、持ち込み方法についても詳細な案内をいただきました。これにより、当クラブが社会奉仕活動の一環として、茨木高校からセカンドライフまでの配送を担当することが決定いたしました。
茨木高校での実施活動
7月16日13時より、茨木高校にて生徒主体の洗浄作業が実施されました。ボランティアサークルとサッカー部の生徒、合計50名以上が参加し、当クラブからも9名の会員が現地を訪問いたしました。
生徒たちは班に分かれ、各班に大人1名がサポートとして入る形で、約40分にわたって丁寧に靴の洗浄作業を行いました。「サッカー部なので、練習で靴を洗うことは多く、慣れています」という生徒の言葉通り、手際よく作業が進められました。洗浄後は風通しの良い箱に入れ、軽トラックで持ち帰りました。
関係者の声
生徒・先生インタビュー
生徒たちの感想:
- 「人のためになる活動なので、ぜひやりたいと思った」(ボランティアサークル部員)
- 「再利用される環境に良い活動だと思った」(サッカー部員)
- 「初めてやってみて、普段の練習と違って、みんなで協力することでリフレッシュできる感じがしました。また機会があればやってみたいです」(サッカー部員)
- 「茨木市民じゃない生徒からしても、茨木市の人(ロータリークラブ)と関わることで、もっと茨木が好きになれるのが良いと思います」(ボランティアサークル部員)
先生方の思い:
先生方は「大切に使ってきたからこそ、体育館シューズも次に使ってくれる人がみつかるのではないかと思います。自分たちが使っていたもの、先輩たちが使っていたものを洗い、次に使ってくれる人へ思いをはせながら作業することで、普段から自分たちの周りにあふれているあたりまえを見直すきっかけになってもらえたら嬉しいです」と語っておられます。
セカンドライフ担当者インタビュー
7月25日、NPO法人グッドライフ(セカンドライフ運営)へ体育館シューズを持参するとともに、活動の実情についてお話を伺いました。
海外での靴不足の現状について:
「海外では靴が不足しています。多くの人がサンダルで日常を過ごしている状況で、体育館シューズのような運動靴は非常に喜ばれます」と担当者の方は説明されました。
セカンドライフの活動範囲:
同団体は、カンボジア、アフリカ、タイ、フィジーなど世界各国に支援を届けており、体育館シューズ以外にもランドセル、柔道着、ピアニカなど多岐にわたる物品を寄付しています。代表者は年間のほとんどを海外で過ごし、直接現地に物品を届ける活動も行っています。
寄付品の処理について:
「当社では、少しでもお役にたてるように、スタッフ一同で丁寧に仕分作業を行っておりますので、どうぞご安心ください」とのことで、今回のように学校で洗浄していただいた場合は「気持ちがいい」と評価されました。
社会的意義と成果
本プロジェクトは複数の社会的意義を持っています。
まず、環境面では年間廃棄されていた大量の体育館シューズを再利用することで、廃棄物削減とCO2排出量の抑制に貢献しました。
国際貢献の面では、海外で靴を購入できない人々への直接的な支援となります。特に発展途上国では、適切な靴を履けないことで足の怪我や感染症のリスクが高まることもあり、体育館シューズの寄付は健康面でも重要な意味を持ちます。
また、地域連携の観点では、教育機関(茨木高校)、行政関連団体(茨木市社会福祉協議会)、民間非営利団体(NPO法人グッドライフ)、そして当クラブが連携することで、地域全体の課題解決能力を高めることができました。
最も重要なのは、参加した生徒たちの社会奉仕精神の育成です。自分たちの行動が国際的な支援につながることを実感し、今後の人生において継続的な社会貢献への意識を持つきっかけとなったことは、教育的価値として計り知れません。
ロータリークラブの役割と学び
今回のプロジェクトにおいて、当クラブは地域団体間のコーディネーター役を果たしました。茨木市社会福祉協議会からの相談を受け、適切な寄付先を調査し、実務面でのサポートを提供することで、プロジェクト全体の円滑な進行を実現できました。
この経験から、ロータリークラブの地域におけるネットワークと情報提供機能の重要性を再認識いたしました。また、奉仕の理想を具現化する活動として、会員一同にとっても非常に有意義な経験となりました。
今後への展望
茨木高校からは、来年度も継続的に同様の取り組みを実施したいとのご希望をいただいております。ただし、今回は規模が大きくなったため、より効率的でコンパクトな運営方法を検討する必要があるとのことです。
当クラブとしては、今回の成功事例を他の学校にも紹介し、地域全体での社会奉仕活動の拡がりを目指していきたいと考えています。また、企業のCSR活動や他の団体との連携も視野に入れ、より大きな社会的インパクトを生み出せるよう努めてまいります。
結び
この度のプロジェクトは、茨木高校の先生方の発想と生徒たちの積極的な参加、茨木市社会福祉協議会の仲介、NPO法人グッドライフの専門性、そして地域コミュニティの結束があって初めて実現できました。
改めて、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。このような協働の取り組みこそが、持続可能な地域社会の実現につながると確信しております。
茨木西ロータリークラブは、今後も地域コミュニティの一員として、様々な社会奉仕活動に取り組んでまいります。本記事をお読みの皆様におかれましても、ぜひ何らかの形で社会貢献活動にご参加いただければ幸いです。
・2025年7月27日 セカンドライフ担当者より
頂いたシューズを、複数国に見せたところとても反応が良く欲しかっています。今の所、バヌアツ、ウガンダに分けて、寄付させて頂く予定です。
・2025年7月28日
セカンドライフより、リサイクル証明書を発行いただきました。
プロジェクト参加団体
- NPO法人グッドライフ(不用品の寄付事業:セカンドライフ)
- 大阪府立茨木高等学校
- 茨木市社会福祉協議会
- 茨木西ロータリークラブ