例会情報

第1486回(25年度18回、令和7年11月19日(水))例会 / 就学前施設の補助金格差を考える

【要約】

第1486回オンライン例会では、ギビングチューズデー(寄付の火曜日)とロータリーの関係について学びました。澤田会長からは、2012年にニューヨークで始まった国際的な寄付ムーブメントの紹介があり、ロータリー財団が独立評価機関「Charity Navigator」から11年連続で最高の4つ星評価を得ている理由が説明されました。加藤法親会員によるスピーチでは、就学前施設(保育園、幼稚園、認定こども園)の種類と補助金の格差問題が取り上げられ、特に私立幼稚園への補助金不足と保育士と教員の待遇格差について問題提起がありました。

 

【詳細報告】

■会長の時間

澤田会長は、ギビングチューズデーとロータリーの関係について詳しく説明しました。

ギビングチューズデーとは

ギビングチューズデーは、クリスマス休暇が始まる前に国際的な「寄付の日」を設けようという社会的なムーブメントです。感謝祭後のシーズン(ブラックフライデーやサイバー・マンデー)の商業活動と消費者主義に対抗するものとして、2012年にニューヨークの慈善団体92nd Street Yと国連基金が始めました。

アメリカの大手メディアサイト、マシャブルが創設パートナーとなり、IT企業のシスコやスカイプ、マイクロソフトやソニーなど多くの会社が参加しました。翌年(2013年)にGoogleなども加わり、7000を越えるNPOが参加しました。

現在では、ユニセフなど各種慈善団体、社会的企業、ブランド、地域団体や、学校などの教育機関もパートナーとして参加しています。

ギビングチューズデーの理念

ギビングチューズデージャパンのホームページによると、ギビングチューズデーは2012年に単純な考えから誕生しました。人のために行動することを奨励する日です。それ以来、この運動は、何億人もの人々に寄付や協力、そして寛大さを称賛するよう鼓舞し、年間を通した世界的な運動へと成長しました。

ギビングチューズデーには、世界中の若い慈善家たちが、ボランティアプロジェクトや親切な行為や壮大な恩返しを行い、誰もが地域社会に変化をもたらす力を持っており、誰もが与えるべきものを持っていることを証明します。

全国プロジェクトとして、日本のすべての都道府県で地域園芸を始めることが目標とされています。

寄付の火曜日にロータリーを選ぶ5つの理由

rotary.orgから以下の5つの理由が紹介されました。

1. アカウンタビリティ(説明責任)

RI財団は、そのアカウンタビリティと透明性の高さから、慈善団体の格付け評価を行っている独立機関「Charity Navigator」から11年連続で最高の4つ星評価を得ています。財団資金の91%は直接プログラムに使用されており、管理運営のために使用されるのはご寄付のごく一部となっています。

2. インパクト

ロータリーでは、各種団体とのパートナーシップ提携を通じて活動の効果を高めることで、ご寄付によってもたらされるインパクトを高めています。例として、ポリオプラス(ポリオ撲滅活動)へのご寄付は、その2倍額がビル&メリンダ・ゲイツ財団から上乗せされ、その結果、皆さまからのご寄付が3倍となってポリオ撲滅活動に生かされます(ロータリーからの寄付のうち、上乗せの対象となるのは毎年5000万ドルまでです)。

3. これまでの実績

ロータリーでは、各専門分野の知識・スキルを有する会員が力を合わせて、世界の緊要な課題やニーズに取り組み、持続可能で末永い変化をもたらす解決策を生み出しています。世界からポリオを撲滅するための活動では、この数十年間ロータリーが主導的役割を担っています。その結果、1988年に350,000件も生じていたポリオ発症数は、現在、わずかな件数にまで減少しています。このほかにもロータリー会員は、ガーナでのギニア虫の撲滅といった、数多くの優れた成果をあげてきました。

4. 世界的ネットワーク

世界各地で活動する120万人のロータリー会員は、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています。世界に広がるロータリーのネットワークとRI財団のリソースを駆使して、エクアドルでの読み書き教育からインドネシアでのマイクロファイナンス(小口融資)プログラムに至る、さまざまな地域社会のニーズに対応しています。

5. 平和構築

ロータリー平和センターでは毎年、将来の平和構築者となるリーダーに、紛争解決や国家間・国際協力の分野で活動するための研修を提供しています。ロータリー平和フェローは、平和センターが設置されているロータリーの提携大学で、2年間の修士号取得プログラムまたは3カ月間の専門修了証取得プログラムのいずれかで学びます。ロータリー会員もまた、貧困、不平等、民族間の対立、教育へのアクセス欠如、リソースの不平等分配といった、争いの温床となる原因の解消に取り組んでいます。

世界中で変化をもたらすためにご支援くださいと呼びかけられました。

 

■就学前施設の種類と補助金についてのスピーチ

加藤法親会員から、就学前施設の種類と補助金の問題について詳しい説明がありました。

就学前施設の種類

就学前施設として、保育園、幼稚園、認定こども園などがあります。それぞれ役割(目的)が異なっています。

  • 保育園:0歳~小学校入学前の未就学児を対象に保育する施設で、こども家庭庁(以前は厚生労働省)管轄の児童福祉施設(保護者の就労が前提)
  • 幼稚園:3歳から5歳を対象に子どもを預かり、文部科学省の管轄の教育を目的とした施設
  • 認定こども園:0歳から5歳までの子どもを預かり、幼稚園と保育園の機能や特徴を一体化した施設(こども家庭庁が管轄)
  • その他:小規模保育園、事業所内、認可外保育施設(託児所)

補助金の格差問題

そのような種類がある中、私立幼稚園に対する補助金は少ない状況です。

就労している保護者を対象とした保育園、認定こども園は、保育士(教員)に対する補助金が中心であり、教育を目的とした幼稚園は子どもに対する補助金といった位置づけです。

保育園、認定こども園は市町村からの補助金(国の予算から捻出)であるのに対し、幼稚園は都道府県の補助金であり、大阪府においては、予算確保が難しいのか補助申請額に対して約78%に圧縮される状況です。

さらに茨木市においては、保育園の保育士に対しては独自の補助金として、奨学金の返済支援金や家賃補助が存在し、保育士と教員で格差が生じています。

加藤会員は「この状況を皆さんどう思われますか? 教育者として、日本の将来が心配です…」と問題提起し、スピーチを締めくくりました。