例会情報

第1519回(26年度7回、令和8年8月26日(水))例会 / 13年で5億5300万人増 世界の宗教人口から見る「ちょっとイスラム教」

【要約】

第1519回例会では、間近に迫った奉仕活動「ぶどう収穫祭」に関連し、黒根会長が招待先である茨木市の児童養護施設「救世軍希望館」の歴史と役割を紹介しました。幹事報告では、社会奉仕委員会からは熊本地震への支援金10万円の寄付決定と、希望館の子どもたち37名を招いてのぶどう狩りの案内がありました。山本会員によるスピーチ「ちょっとイスラム教」では、世界の宗教人口の推移とイスラム教の基本的な教えについて分かりやすく語られました。

【詳細報告】

■会長の時間

黒根会長は、8月29日・30日に迫ったぶどう収穫祭に触れ、毎年協力している馬場会員に感謝を述べたうえで、収穫祭に招待する救世軍希望館について紹介しました。

救世軍希望館は児童養護施設であり、あわせて里親支援機関B型としての役割も担っています。児童養護施設は全国に約600か所あり、約22,000人の子どもたちが暮らしています。児童福祉法に定められた児童福祉施設で、入所手続きは都道府県等に設置された児童相談所が公的責任のもとで行います。児童福祉法第41条では、保護者のない児童や虐待されている児童など、環境上養護を要する児童を入所させて養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設と定められています。また里親支援機関B型(地域型)とは、児童養護施設や乳児院などが里親支援専門相談員などの専門職員を配置し、地域の里親制度の普及啓発、里親の開拓・リクルート、登録前後のサポートや相談対応、里親サロンの運営などを行う地域密着型の支援機関を指します。

茨木市には、救世軍希望館、慶徳会子どもの家、レバノンホームの3つの児童養護施設があります。

救世軍希望館は、社会福祉法人「救世軍社会事業団」(法人本部は東京都)が運営する児童養護施設の一つで、キリスト教の精神に基づいた事業を展開しています。開設は大正4年(1915年)で、大阪市西区市岡町において、出獄者など罪を犯した後に社会へ戻る人の更生や再犯防止のための免囚保護事業を行う施設として始まりました(後に大阪市大正区へ移転)。その後、昭和24年(1949年)に戦後新たに制定された児童福祉法を受けて児童養護施設へと事業を転換しています。大阪市内にあった当時は大雨や台風による浸水に悩まされることが多く、これを解消するため昭和32年(1957年)に現在の大阪府茨木市へ移転し、今日に至ります。

現在は幼児から高校生までの子どもたち(定員65名)が生活し、保育士や指導員をはじめ、家庭支援専門相談員、里親支援専門相談員、個別対応職員、自立支援相談員、心理療法担当職員などの専門職、さらに館長や事務員、栄養士、調理員など30数名の職員が支えています。館内にはブラスバンド部、絵画クラブ、マラソン部、釣り部があり、子どもたちが活動しています。

■山本会員のスピーチ「ちょっとイスラム教」

山本会員は、世界の三大宗教であるキリスト教・イスラム教・仏教の信者数の推移から話を始めました。

統計によれば、2010年時点の世界人口は約68億人で、その内訳はキリスト教22億6400万人、イスラム教15億2300万人、ヒンドゥー教9億3500万人、仏教4億6400万人でした。これが2023年にはキリスト教25億900万人、イスラム教20億7600万人、ヒンドゥー教11億9200万人、仏教5億1700万人へと増加しています。13年間で世界人口は12億人増えましたが、そのうち5億5300万人、およそ半数がイスラム教の増加分にあたります。近い将来、イスラム教徒がキリスト教徒を追い抜くだろうとも言われています。

イスラム教を始めたのは、神の言葉を預かった人である預言者ムハンマドで、西暦610年頃とされます。日本では聖徳太子が活躍していた時代にあたります。ムハンマドが聞いた神の言葉をまとめたものが聖典「コーラン」です。正確には「クルアーン」と呼び、声に出して読むべきものという意味を持ちます。イスラム世界ではコーランは普通に販売されており、日本語訳も出版されていますが、神が人間にアラビア語で伝えたものであるため、本来はアラビア語で読まなければ読んだことにはならないとされています。

イスラム教徒はコーランに書かれていることを人生の道標とし、「五行」と呼ばれる日々の生活で守るべき義務を忠実に実践しています。五行とは、自分の信仰を告白すること、一日5回神に祈ること、一生に一度は聖地メッカへ行くこと、恵まれない人々に喜捨すること、断食(ラマダン)を行うことの5つです。