【要約】
第1524回例会では、地区米山奨学委員会の西川正一様(大阪淀川RC)と、米山学友の趙航様をお迎えし、米山奨学フォーラムを開催しました。黒根会長は10月の「経済と地域社会の発展月間」にちなみ、国際ロータリーが奨励する取り組みと、国内のロータリークラブの事例を紹介しました。また、10月生まれの会員の誕生日、須川会員の卒寿、別處会員の金婚式をお祝いしました。
【詳細報告】
■会長の時間
黒根会長は、10月が「米山月間」と「経済と地域社会の発展月間」であることを紹介しました。米山月間については当日の米山奨学フォーラムに委ね、経済と地域社会の発展月間について話しました。
国際ロータリーは、この分野で三つの活動を奨励しています。一つ目は経済的・社会的自立の支援で、起業家の育成、スキル指導、就職支援などを通じて人々が自立する力を高めることです。二つ目は機会の創出で、マイクロローン(小口融資)や職業訓練、ネットワーキング活動を活用して経済成長の機会を広げることです。三つ目は持続可能なプロジェクトで、地域社会とパートナーシップを築き、貧困の連鎖を断ち切るための活動を継続的に行うことです。
国際ロータリーの日本語公式ブログ「ロータリーボイス」では、各クラブによる地域経済発展の取り組みが紹介されています。東京町田・中ロータリークラブの「さつまいもプロジェクト」では、地域の農家の協力を得てさつま芋を育て、保育園児を芋掘りに招き、収穫したさつま芋を社会福祉協議会に寄贈しています。さらに障害者施設と連携し、農作業体験を通じた就労支援も行っています。東京愛宕ロータリークラブは、地域の社会起業家を育てる取り組みとして「愛宕創業支援塾ビジネスプランコンテスト」を開催し、12社が挑戦しました。優勝賞品はクラブメンバーの専門性の無償提供で、「難聴者の言葉の力を高め、社会進出をサポート」をテーマにした難聴者の女性社会起業家が優勝しました。黒根会長は、これらの取り組みは当クラブの活動の参考にもなると述べました。
■米山奨学フォーラム「未来の平和へ架ける橋」
地区米山奨学委員会の西川正一様に、米山記念奨学事業についてお話しいただきました。
米山記念奨学事業は、日本のロータリー独自の事業で、日本で学ぶ外国人留学生を支援しています。日本初のロータリークラブを創立した米山梅吉氏の名を冠した事業で、2027年には財団設立60周年を迎えます。2026学年度の奨学生は967人、累計では25,496人にのぼり、国内最大級の奨学金です。特長は世話クラブ・カウンセラー制度で、奨学生は奨学期間中、月1回以上は世話クラブの例会に出席します。「お金を渡す」だけではなく、日本との“つながり”を育てる「人を育てる事業」だと紹介されました。
日本の学生も困っているなかで、なぜ外国人留学生を支援するのか。その答えとして、1952年に東京RCがまとめた「米山記念奨学金設定の主旨」が紹介されました。近隣諸国から優秀な学徒を招き、日本での学びを支えるとともに国際親善の実を挙げたいという、米山梅吉氏の生前の思いを受け継ぐ事業であることが記されています。奨学生の選考では、留学の目的や将来の目標、交流への熱意、人柄、コミュニケーション能力などが重視され、家庭の経済状況は評価の対象外です。将来、日本との架け橋になりうる人材を選んでいます。
事業の成果は、奨学生を終えた「学友」の活躍に表れています。アジア各国に学友会が発足し、台湾や韓国では米山学友が日本人留学生を支援しています。ロータリー会員になった学友は316人、学友が設立したクラブは6クラブ(ほかに衛星クラブ2)、ガバナーを務めた学友も4名います。学友から寄付が寄せられたり、被災地への義援金やボランティアに取り組んだりする例もあるそうです。
■米山学友 趙航様のスピーチ「つながりで支え合おう~米山の絆」
趙航様は中国・大連市の出身で、大阪大学大学院理学研究科で物理学を専攻しています。2019年から2021年まで宮崎北RCを世話クラブとする米山奨学生で、現在は関西米山学友会の役員と奨学生メンターを務めています。
米山奨学生は、奨学期間を終えると自動的に学友会の一員になります。関西米山学友会では、総会やクリスマス会などの交流行事、奨学生のメンター制度や勉強会、地区委員会のサポートを行っているほか、被災地でのボランティア、ポリオ根絶のイベント、被災地支援のチャリティ音楽祭などにも取り組んでいます。海外の学友会も、日本への奨学金の寄付、ミャンマーでの教育支援、マレーシアでの海岸清掃、スリランカでの病院支援、タイへの医療機器の寄贈など、各地で奉仕活動を続けています。趙様は、学友会の目標として、世界各国の架け橋となること、奉仕活動を実施すること、次世代の育成に貢献することを挙げました。
